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水嶋ヒロさんの小説「KAGEROU」。命、愛を描くことに成功したか?

俳優の水嶋ヒロさん、本名の齋藤智裕として応募、
第5回ポプラ社小説大賞を受賞、そして出版した「KAGEROU」。
12月15日から発売されました。

発売前に明かされたのは、自殺を図ろうとした主人公ヤスオの前に現れた
黒づくめの男キョウヤが、ある取引をもちかけ…といったものでした。

主人公は、リストラされ、借金に苦しみんで、
飛び降り自殺をしようとした40歳の男。(41歳の誕生日直前)
そこに現れた黒ずくめの男はある組織に属していて、
ヤスオに意外な提案をもちかけます。
そこから、主人公が命の尊さに気付いていく…。

思ったこと。
○非常に文章は読みやすい。
○読んでいて頭の中に映像が浮かぶ。
○ヒロインは、ピュア、健気、さらに病気で苦しんでいてと、
 絢香さんを思わずにはいられません。
○会話が効果的に使われています。
 40歳の男の飛ばすオヤジギャグ。
 (タバコ、すいません、イギリス、ジン)
○最後に大きなどんでん返しがあります。

もともとこの作品は、「良質のメッセージを持つ映画を作りたい。
そのためには原作がいる」という思いから書き始めたものだそう。
ヒロさんは、この作品を原作として、映画化を強く望んでいるようです。

また命をテーマにしたのは、日本の自殺者が年間3万人を超えるという事実を知り、
ほってはおけないという思いからとか。
作者自身も過去、自殺を考えたこともあったとインタビューで告白しています。
小学生時代過ごしたスイスでひとい人種差別、いじめをうけたことも、
命を考える素地となっていたようです。

という所から、なるほどと思ったのは、
○展開がわかりやすく、類型的。
○主人公の悩み、苦しみ方の描写も
 なんだか簡素な脚本を読んでいるよう。
○対象年齢は10代~20代、30代前半?
○映画とした場合、どうなんだろうか?

ここから先、より本の内容に触れています。

○「何十万という人間がひしめきあって暮らすこの街で、
 誰もいなくて暗くて静かな“寂しい場所」は、廃墟となったデパートの屋上。
 (あ、これはすでにアマゾンなどの本の内容紹介で触れているか)
○主人公ヤスオが出会う男は、闇で臓器移植を行う組織の男。
 主人公ヤスオは、ドナーになるのですが…。
○「かげろう」は、はかないものの象徴。
 かげろうのようにはかない人生のヤスオの中で、
 確かだったのは、愛というのは…。
 作者はまだ若いとしかいいようがない。
○ヒント:人を愛することは、その人のために生きることであり、
     同時に死ねること。
○これまでの予約段階での本の内容紹介。
 さらに本につけられている帯は、この本の文体、内容にあっていない。
○誤植のシールはもちろん手作業…。お疲れ様です。
→意味がわかりました。


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