SSブログ

「自転車操業」こそ人生・経営の本質と作家・山本一力さん。その意味は?

2010年12月14日、日本経済新聞夕刊に、
《自転車型社会デザインを考えるフォーラム2010
―自転車がもたらす健康とエコの先にあるものは―》
との広告が掲載されていました。

基調講演を行ったのは作家の山本一力さん。

皆さんよくご存じのように、山本一力さんは、
中学三年の時に高知から上京。
以来、高校卒業までの4年間、自転車で、
新聞配達を行った体験の持ち主です。

その山本一力さんが、
「自転車に乗って」と題してお話をされています。

その中では、上の新聞配達の頃の体験、
さらに30代になってから再び自転車を始めたこと
などが語られています。

記事には書かれていませんが、
奥様との出会いも、三軒茶屋付近の道で、
自転車に乗ってだったこと。
直木賞受賞の時には、深川から自転車に乗って、
隅田川を越え、会場に家族で来たエピソードも
良く知られていますね。

話が少しそれました。
山本一力さんの講演に戻りましょう。

自分が特にひかれたたのが、
《「自転車操業」こそ人生・経営の本質》
との見出しがつけられている最後の部分。

《最後に、世間でよく使われる「自転車操業」という言葉について、
私見を述べたい、「自転車操業」という言葉は、決してポジティブな
意味では使われない言葉である。しかし、私は人生、そして企業経営の
本質は、「自転車操業」なのではないかと思う》。

こうおっしゃっています。
意外ですよね。

「自転車操業」は、デジタル大辞泉によれば、
「《自転車は走るのをやめれば倒れてしまうところから》
資金の借り入れと返済を繰り返しながらかろうじて操業を続けること。
また、そのような経営状態。》なのですから。
http://dictionary.goo.ne.jp/leaf/jn2/99009/m0u/%E8%87%AA%E8%BB%A2%E8%BB%8A%E6%93%8D%E6%A5%AD/

皆さんは、山本一力さんが考える
「自転車操業」は、どんな意味だと思われますか?

《人生にも企業経営にも、「ここまで来れば大丈夫」ということは
ありえない。もう大丈夫だなどということは、だれも保証してくれない。
歩みを続けるしかないのである。ペダルをこぐのをやめれば、
倒れてしまうのが自転車だ。現状に満足して、歩みをとめてはいけない。
それが本当の「自転車操業」という言葉の意味だ。》

山本さんは、これからも小説を書き続け、
毎日、自転車に乗り続けたいと思う
と話を終えています。

人生は自転車に乗り続けるが如し。
ペダルをこぎ続けるのが、
人生なのかもしれませんね。

Keep going.

2010年10月発刊の短編集。

ほかげ橋夕景》(アマゾン)


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0