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中村芝翫さん逝去。新しい歌舞伎座、孫の勘九郎襲名を見ずに。

2011年10月10日、毎日新聞の一面に、
中村芝翫さんが亡くなったとのニュースが載っていました。

仕事場に届いていた9紙のうち、この訃報を
伝えていたのは、毎日新聞だけ。
時間の関係で、毎日新聞のスクープとなったのでしょう。

先月、9月、新橋演舞場の大歌舞伎の初日に出かけました。

その舞台では、
「三代目中村又五郎を襲名 四代目中村歌昇襲名」の口上に、
中村芝翫さんは参加。見事な口上を述べられました。

また息子さん、お孫さんと三代揃った
「沓手鳥孤城落月(ほととぎすこじょうのらくげつ)」で、
お好きだったという淀君を務められたのでした。

次の日から、体調が悪く、長男の福助さんにかわられました。
最後の舞台を見ることができて幸せでした。

これまで芝翫さんの様々な舞台を拝見させていただきました。
数多くの思い出が残っていますけれど、自分が好きな芝居である
「一本刀土俵入り」のお蔦。二階から下を眺めるあでやかさと、
道を行く駒形茂兵衛へのセリフは特に心に残っています。

時が過ぎゆくと言うことは、こうして、ともに時間を過ごした方が、
一人一人と目の前から去って行くということなんですね。

歌舞伎座閉場の折に、俳優協会の会長として、
新装なる歌舞伎座の舞台に立ちたいとおっしゃっていました。

残念ながら、その願いはかなわず、
またお孫さんの勘九郎さんの襲名にも、
立ち会えませんでしたが、充実した俳優人生を
過ごされたのではないかと思います。

見事な舞台の数々をどうもありがとうございました。
御霊の安からんことをお祈り申し上げます。

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人間国宝であった中村芝翫さん。

《重要無形文化財「歌舞伎女方」 保持者:中村芝翫》
http://www.bunka.go.jp/publish/bunkachou_geppou/2011_04/series_05/series_05.html


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