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ローソン社長の新浪剛史さんのファミリーヒストリー。母は「種子(たねご)」だった。

NHK総合で放送しているファミリー・ヒストリー。

残念ながら、次回の3月4日放送分で終了だとか。
《2016年、毎週木曜 午後7時30分 |
再放送 毎週木曜 午前0時10分水曜深夜に放送中です》
http://www4.nhk.or.jp/famihis/

2月25日放送分は、ローソン社長の新浪剛史さんと
その弟で心臓外科医の博さん。
http://www.nhk.or.jp/program/famihis/

愛知県吉良町に住んでいた
父方の祖父の話から歴史が始まりました。

大正時代に、借金して手に入れた船が、
入手してすぐの海難事故で、沈んで、
全財産を失った上に、大きな借金を抱えることになります。

その後、故郷を逃げるようにして去り、
新天地を求めてたどり着いたのが横浜。

そこで、港湾荷役(こうわんにやく)の仕事を得て、
貨物船と港を結ぶ小さな船・艀(はしけ)で、
水上生活しながら、暮らしてと苦難の歴史が描かれました。

働いてお金を手に入れたら、学校に通いたかった祖父。
その願いはかなわず、働きながら、町の看板を見て、
漢字を覚えたそう。

父は、貧しい水上生活の中、横浜という土地柄、
英語の必要性に目覚め、苦学して英語をマスターし、
荷役会社に就職。

子どもたちに熱心に英語を教え、
それが後の兄弟二人に生きることになります。

父の予科練時代の戦争体験も明らかにされました。
当番を替わってやった友が、学校で空襲にあい、
亡くなってしまったのです。
本来ならそこには父がいたはず。
友は、父の身代わりとなって死んだのでした。

今度は、母方の先祖と
母について物語はつづられました。

母親は、伊豆の出身。
小さい頃、親戚の子がない夫婦に、
「種子(たねご)」として、引き取られたというのです。

「種子」とは、子どものない夫婦が
子宝に恵まれるようもらってくる子どものこと。
子どもができれば、元の夫婦に戻されます。

種子を大切に育てれば、自分達の子どもができる
と考えられていたがゆえの風習のようです。

新浪さんの母は、実の父母が離婚してしまい、
戻るところがなくなり、ずっと養父母の元で生活。
そこでは大切に育てられたけれど、
親に捨てられたという思いを持つことになったそうです。
このため、ずっとしっかりした家庭を持ちたい
と考えていたとのこと。

「種子」という言葉をテレビで見て、
また聞いて、驚きました。

実は、自分の従兄弟がまさにこの「種子」だったからです。

その従兄弟は、本来4人兄弟。
兄弟の中で一人だけが、子どものいない
叔母さん夫妻の子どもとなり、育てられたのです。

種子ですので、叔母さん夫妻に子どもができたら、
従兄弟は帰すとの約束で。

結局、叔母さん夫妻に子どもはできず、
そのまま叔母さんの家で過ごすことになります。

従兄弟は、大切に育てられ、経済的には何一つ苦労せず、
叔父さんの仕事を継ぎました。

一方で、本当の父母の方は、経済的には苦労したので、
その点だけから見ると、「種子」になって良かった
とも言えるのですけれど、従兄弟本人は、
複雑な思いを抱いていたようです。

「種子」の事実がわかった後、しばらくは、
「何で俺だけ……」と、言い続けていました。

今となっては、これまで大切に育ててくれた
両親には、感謝しているようです。

初めてこの話を聞いたのは、自分が中学生の頃。
大きなショックを受けました。
従兄弟もそうだったでしょう。

けれど、年齢を重ねるにつれ、昔から
「生みの親より育ての親」というけれど、まさにそうだなと。

この世に生んでくれたことは感謝すべきだけれど、
それだけの実の親より、長い間、養い育ててくれた養い親の方に、
より感謝すべきだし、深い情を感じるのは当然だと。

また(叔母と従兄弟は血がつながっていますが)
血縁がすべてではないなということでした。

「ファミリーヒストリー」という血縁、家族の歴史をたどる番組で、
それに改めて気づかされたのは、とても有意義なことでした。

2020年9月29日、追記
このところ、このエントリにアクセスが集中。
定期的に、新浪剛史さんがニュースなどで
話題になる度、この記事も注目を集めています。
今回は、21日に、管総理と新浪剛史さんが面会。
その後もニュースで取り上げられたので、エントリーが
集まっているのでしょうか。
新浪さんの父親は、番組にも
出てきたように横浜港の荷役に
関する仕事をしてきていて、
横浜市が地盤の管総理と太いパイプがあるよう。
今後、さらに経済面で氏の意見が生かされるかもしれませんね。

山本一太群馬県知事の
《明後日(29日火曜日)の「直滑降ストリーム」に
新浪剛史サントリーホールディングス代表取締役が登場》
https://ameblo.jp/ichita-y/entry-12627943520.html
追記
2021年8月13日、
12日、「カンブリア宮殿」に新浪剛史さんが登場したためか、
このエントリーにアクセスが集まっています。
《新浪流「やってみなはれ」の神髄》
https://www.tv-tokyo.co.jp/cambria/backnumber/2021/0812/

追記 2023年1月19日
〇このところ、ずっとこのエントリーにアクセスが集まっています。
 経済同友会の次期代表幹事にというニュースがあったからかもしれません。

追記 2023年1月23日
〇日経夕刊、あすへの話題、
 《生きることはもがくこと》
 人生順風満帆に思える新浪さんだが、
 もがいた経験が記されている。
 バスケットボール部に入ったが、膝を痛めてマネージャーに。
 外交官を目指したが、果たせなかった。
 総合商社に就職したが希望部署に配属されず、
 大混乱した業界の担当に。
 MBA取得を目指し社内留学でハーバード大学を目指したが、
 社内の選考試験に二度落ち、留学中も苦労。
 マネージャー、新入社員、留学生、企業経営者としてもがいたと。
 そこから見出し、タイトル「生きることはもがくこと」と続く。

〇追記 2023年4月28日
 27日に新浪氏が、経済同友会代表幹事に就任。
 そのためかこのエントリーにアクセスが集まっています。

〇追記 2023年9月30日
 新浪氏のジャニーズ問題、国民皆保険への発言のためか、
 このエントリーにアクセスが集まっています。



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nikitoki

2013年9月1日放送の「情熱大陸」は、心臓外科医の新浪博士さんを放送。
http://www.mbs.jp/jounetsu/2013/09_01.shtml
その日常と、20歳以下では日本発となる人工心臓手術の様子が描かれていました。
この番組のおかげか、このエントリーへのアクセスが、急増しています。

by nikitoki (2013-09-02 16:22) 

nikitoki

ローソンは、2002年に社長に就任し、現在CEOの新浪剛史氏が5月1日付けで、代表権を持つ会長になり、後任にCOOの玉塚元一氏が昇格する人事を固めたとのことです。24日の取締役会で正式に決定します。
by nikitoki (2014-03-19 21:51) 

nikitoki

新浪剛史氏がサントリーの社長に今秋にも就任することが明らかになりました。創業家以外の社長は初めてだとか。
by nikitoki (2014-06-24 09:27) 

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by お名前(必須) (2015-10-24 09:17) 

nikitoki

新浪剛史社長は、サントリーホールディングスの新規株式公開(IPO)を検討しているとインタビューで明らかにしました。
by nikitoki (2015-10-24 21:19) 

nikitoki

2019年04月22日、テレビ東京の《世界ナゼそこに?日本人~知られざる波瀾万丈伝~》では、ミャンマーで4000人の命を救った天才心臓外科医である新浪博士さんを紹介していました。
https://www.tv-tokyo.co.jp/nazesoko/backnumber/190422.html
その兄は、現サントリー社長・新浪剛史さん。そのためか、このエントリーにアクセスが集まっています。
by nikitoki (2019-04-23 16:08) 

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