98歳で初めて出した詩集「くじけないで」が、
150万部を超えるベストセラーになった柴田トヨさん。
2013年1月20日、老衰のため、
101歳で亡くなられました。
柴田トヨさんが、公で大きく注目を浴びたのは、
おそらく産経新聞の「朝の詩」で紹介されてから。
紙面に掲載された作品が話題を呼び、
42作品をおさめた詩集を出されたのが、平成22年の3月。
そこから徐々に徐々に口コミで売れ続け、
翌年の1月には100万部を突破しました。
それは、やはりトヨさんが作り出した詩の持つ言葉の力でしょう。
わかりやすい、素直で無駄のない言葉の連なり。
「文は人なり」。
トヨさんの人に対する温かな気持ちが、
ストレートに読み手の心に響いた。
それが、多くの人に支持された理由でしょう。
「被災者の皆様へ」との詩には、
自分が亡くなっても、空の上から
陽射しになり、そよ風になって、
東日本大震災の被災者を応援すると
書かれています。
きっとその詩の通り、見守ってくれていることでしょう。
トヨさんは、日頃、
「苦しい時や悲しい時はバカなふりをして忘れるの。
愚痴を言ったり、他人の悪口を言ったらダメ。
そんなことをしたらその辛さはまた自分に向かってくる」、
「人生、いつもこれから。誰にも朝は必ずやってくる」
などとおっしゃっていたそう。
くじけそうになったら、数々の詩とともに、
思い出したい言葉ですね。
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