梅仕事。
この言葉をご存じですか?
梅雨らしくなったこの時期は、
まさに梅の季節。
今、出回り始めた梅を使った食品を
仕込むことを、梅仕事と言うのだとか。
現在、店頭に並んでいるのは青梅。
それとともに、ホワイトリカー、氷砂糖、
大きな透明の容器が売られています。
そう、梅酒作りに欠かせないものですね。
昔、わが家では、この時期になると、
梅の木があるご近所から、梅の実をいただき、
また買い足して、梅酒を漬けていました。
台所の流しの下には、しこんだ瓶がおいてあり、
中には、曾祖母が作ったという何十年物もありました。
6月も半ばころになると、今度は、
少し黄色みがかった梅を使って、梅干し作り。
昔の梅干しは、酸っぱくて、塩辛かったですね。
口がひんまがるんじゃないかと思うくらいでした。
それだけでご飯一杯食べられるというくらい塩気も
ありましたね。
紫蘇もつけて、後で梅と一緒にして、
あの鮮やかな色になるんですね。
さらに土用の頃に、ざるにあげて干してと
手間がかかっていましたね。
さらに梅エキス(シロップ)作りもしてましたね。
これは、砂糖だけでエキスを出して、
氷を入れた炭酸水で割って飲むのが美味しかったなー。
でも、今は、梅酒、梅干しもまた梅エキスも作らなくなりました。
今では、すべてを買って済ませています。
手間暇はかからなくなったけれど、
それとともに、なにか大切なものを失ったように感じます。
梅エキスくらいは、作るかなー。
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