花菖蒲、蛍。季節の風物。「いつ見るの？」「今でしょ」と、足を運ぶ母。

先日、母から、家から墨田区の
堀切菖蒲園までの行き方を
調べて欲しいと頼まれました。

その日の朝のテレビか新聞に、丁度、今が見頃だと報じられていたのが
理由のようです。

長年、東京に住んでいるのだけれど、
そして毎年、行きたい、行こうと思いつつ、
実現できず、この年になってしまった。
そのうち歩けなくなっていまうかもしれない。
だから、歩ける今のうちに行っておこう
と、ついに思い立ったようです。

堀切菖蒲園は江戸時代からの菖蒲の名所で、
「江戸百景」にも数えられ、
歌川広重らの浮世絵にも描かれています。

堀切菖蒲園
6月には菖蒲祭りが開かれています。
http://www.katsushika-kanko.com/katsumaru/area/horikiri03/

京成電鉄の堀切菖蒲園駅があるのですけれど、
そこから結構な距離があります。

また園内も広く、見るためには、
歩き回らねばならず、高齢者にはかなり負担。
なので、自分の足で見て回れるうちにと考えたのでしょう。

確かその日は、土曜日だったので、
混むかもしれないから、平日にすれば
とも家族は言ったのですが、
思い立った時に行かず、後日に先送りすると、
また行かなくなると、出かけていきました。

母は、先日、ゴールデンウィークの頃には、
根津神社のつつじを見に行きました。
こちらも同じく、いつかいつかと思いつつ
行けなかった場所の一つ。

今は、こうして一つ一つ、
そうした場所を減らしているようです。

つつじ、菖蒲といった花や、例えば蛍など、
季節の風物は、その時でないと、
またもう1年、と先送りになってしまいます。

人生は長いようで短い。
いつかいつかは、
いつまでもかなえられないのですね。

「いつか」ではなく、まさに「今」。

できない、行かない、先送りの言い訳を
探さないようにしないといけませんね。