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独身の女性の友人から来たLINEメッセージ、「現在、里帰り中です」。うん?

2024年5月4日、ゴールデンウィーク中、
旅行、帰省されている方、多いでしょうね。

友人もその一人。
あるものをゴールデンウィーク明けに、
送ってくれるとのメッセージが届きました。

そのメッセージの冒頭に書かれていたのが、
「現在、里帰り中です」。

このメッセージを読んで、
「あれ」と思いました。

というのは、その友人は独身の女性だからです。

あなたは、どう思われますか。

自分が「あれ」と思ったのは、
「里帰り」は、もともと結婚した女性が、
実家に(初めて)帰ると教わったからです。

あともう一つ、教わった意味が、
奉公人がお休みで家に帰ること。

親戚の家がある問屋を経営していました。
そこは、自分が小学生の頃まで、
住み込みの人が大勢働いていました。

その頃はさすがに日曜日は休みだったのですが、
戦前、戦後すぐでも、休みはお正月とお盆の16日頃。
つまり年に二度ほどしか休みがなく、とくにそれを、
「藪入り(やぶいり)」と読んでいました。

そちらを使うことが多かったのですけれど、
「藪入りで里帰りしている」といった表現は、
自分の一世代上の親や、さらにその上の祖母、
大叔母たちは、使っていましたね。

辞書を見てみると、
もともとの意味は、
「やはり新婦が結婚して初めて実家に帰ること」。
そこから「初めて」がとれ、妻が実家に帰ること、
さらに、妻だけでなく、奉公人へと広がり、
さらに広く、実家、故郷に帰ることも含むように
なっているみたいですね。
さらには、人が帰る場合のみならず、物がその生産地、
ゆかりの場所に戻る場合にも使われていますね。

NHK
《「里帰り」の本来の意味は?》
https://www.nhk.or.jp/bunken/summary/kotoba/gimon/172.html
コトバンク
《里帰り》
https://kotobank.jp/word/%E9%87%8C%E5%B8%B0%E3%82%8A-69348#w-511386

であれば、独身の女性が実家に帰る場合に、
「里帰り」を使っても、今はおかしく
ないのかもしれません。

広く郷里に帰ることは、「帰省」が使われます。
今ではそれと同じ意味合いになっていますね。
帰省
https://kotobank.jp/word/%E5%B8%B0%E7%9C%81-473960#w-473960

なお帰省のもともとは、
故郷、実家に帰り、
父母の安否を伺うこと。

どちらかと言えば、父母の安否に
重点が置かれていたのですが、
今では、帰る方に意味合いの重点が移っています。


新編 日本語誤用・慣用小辞典 (講談社現代新書)




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