2020年06月12日 - 未分類 あなたは、西瓜を育てたことはありますか。自分は小学生の頃、体験があります。もっともわが家の庭は猫の額より、さらに狭いネズミの額ほどだったので、親しいご近所さんが持っている家庭菜園を貸して頂きました。苗を何本か植えたのですが、 成長するのは結構早く、6月の今の時期には、花が咲き、小さな実をつけます。最初につけた実を、「一番成り」とか、「もとなり」と呼ぶのですね。ところが、西瓜の一番成りは、皮が厚く、形もよくないので、一般には、摘果といって、実をとってしまうんですね。そこから2番目、3番目に出来る実をしっかりと育てると。もとなりをそのまま育てると、二番成り、三番成りは、甘くて美味しいものは出来ないのだと。一番成りは、全体のために犠牲になるんですね。いやー、これを聞いた時は、最初の一番成りがもったいなくて、1本の苗の分だけ、摘果せずに、育てました。そうしたら、その苗の一番成りは、皮は厚くて、形もいびつだったのですが、味はとても良かったのです。しかし、二番成り、三番成りは、出来たには出来たのですが、他の苗のそれに比べて、格段に甘さが劣りました。全体で言うと、一番成りを落とさなかった苗の負け。他の果物でもそうですが、数を稼ごうとして、摘果せずにおくと、途端に全体の味が落ちてしまうんですね。「もったいない」と摘果せずにおくことが、全体をダメにしてしまう。なので、全体を考えて、摘果、間引きが必要と。そんなことを家庭菜園の持ち主のおじさん、おばさんから教わったのですが、西瓜、果物作りはもちろん、実生活でも貧乏性なのか、一番成りを落とせない自分がいます。いつか全体を考えて、一番成りをスパッと落とせる男になりたいものです。尾花沢《「もとなり」とは》http://www3.ic-net.or.jp/~yume-fac/motonari/motonari_mean.htm