2014年06月09日 - 未分類 福岡県久山町。http://www.town.hisayama.fukuoka.jp/福岡市に隣り合う、人口8300人余りの町です。町を挙げて健康づくりに力を入れている町として知られています。それは、 九州大学が長年にわたって、この町の住民を対象にした疫学調査を行っているから。朝日新聞によれば、その調査で、喫煙と認知症の関係に関して、興味深い結果が出ているそうです。たばこを吸う高齢者は、吸わない人に比べて、認知症になる危険が2倍になるというもの。九州大学の研究チームは、1988年に、健康診断を受けた65歳以上で認知症がない住民712人を、15年間に亘って調査。その結果、認知症と診断された人は202人。この方々をたばこを吸わない、吸っていたがやめた、吸うの3つのグループに分けて、認知症になった割合を比べたのです。吸うグループは、吸わないグループに比べて、認知症の発症リスクが2倍。なお吸っていたがやめたグループと、吸わないグループでは、発症リスクに差は出ていないようです。このことから、たばこは、認知症の発症リスクを高め、逆に、禁煙すれば、認知症の発症リスクを下げる可能性があると見られています。この成果は、6月12日から、福岡で開かれる日本老年医学会学術集会で発表の予定。日本老年医学会学術集会http://www2.convention.co.jp/56jgs/《久山町研究室での研究活動》http://www.med.kyushu-u.ac.jp/psychiatry/cn11/pg117.htmlhttp://www.envmed.med.kyushu-u.ac.jp/認知症http://www.envmed.med.kyushu-u.ac.jp/research/disease02.html喫煙、ニコチンは、認知症に良いといった説がしきりに唱えられていたことがありました。今回の九州大学の調査では、それとは反対の結果が出たことになります。関連エントリー《牛乳・乳製品がアルツハイマー病の発症を低下させるとの調査結果。》