最終話では、その父が隠居して、
隠居名を夢酔としたとの内容が
流されました。
この夢酔は、「酔生夢死」からとったもの。
酔生夢死は「すいせいむし」と読み、
有意義なことをすることなく、ぼんやりと、
むなしく一生を送り、酒に酔い、夢を見ている
ように、死んでいくことを言います。
https://dictionary.goo.ne.jp/word/%E9%85%94%E7%94%9F%E5%A4%A2%E6%AD%BB/いやー、なんだか心にズキズキきました。
小さい頃から、この表現もよく
聞かされたものの一つです。
おそらく市販のものだと思いますが、
筆のように印刷された色紙
(周囲は小枝で囲まれている)が、
居間と台所の間の壁に掛けられていました。
そう、最低1日朝、夕の二度は、
必ず眺めることになる場所です。
小さい時はそうでもなかったのですが、
大きくなるにつれ、されにはどんどんと
年を重ねてくるにつれて、この言葉が、
ずしりと重みを増してきました。
いやー、本当に人生は
あっという間に過ぎていきます。
自分がやったことなど何もない。
日々、何も出来ずに過ぎていく。
この言葉が、ますます身にしみます。
それをこのドラマを見て、
久しぶりに思い出しました。
勝海舟の話をまとめた「氷川清話」の中に、
父や母の話が出てきます。
また父・小吉が書いた「夢酔独言」は
父の自叙伝で、子孫に自分のようになるな
との戒めを記したものです。
どちらも、歯切れの良い江戸言葉で
記されているので、とても読みやすいです。
大口勇次郎 山川出版社(千代田区) 2013年04月
そうそうNHKの人気番組
「チコちゃんに叱られる!」
http://www4.nhk.or.jp/chikochan/その中で「ボーっと生きてんじゃねーよ!」と
チコちゃんが大人に向かって話しますが、
そう、多くの人は「ボーっ」と生きて、
子どもから大人になり、ついには死んでいくんですね。
あなたは、どうですか。
2021年5月8日、追記
続編の「小吉の女房2」が、
2021年4月2日(金)からスタート<全7回>。
来週、最終回を迎えますね。14日金曜日の放送では、
勝麟太郎が嫁を迎えます。
https://www.nhk.jp/p/ts/VNWN1ZKK7J/