大阪に住んでいた祖母が元気な時、
20歳を超えた孫息子の自分に、
いろいろな人生の知恵を教えてくれました。
その中の一つが、
「結婚式と葬式が重なったら、葬式に行け」。
慶事(祝儀)と弔事(不祝儀)は、
どちらが人生の中で重いか。
葬式=「死」はそこで終わり。
結婚はこれからも続き、
個人的に後でお祝いを出来るから。
しかしその不祝儀でも
欠席してもよい場合があると。
それは自分が年をとって
体力に自信がなくなった場合。
義理を欠くことになるのですが、
その夏場・冬場など、厳しい時季の葬式は、
高齢の出席者には大きな負担がかかる。
そうした場所に出て行って、体調を崩したり、
それがもとで、後を追うように
亡くなることもあり得る。
来てもらった遺族も、
身内の告別式に出たことが原因で、
参列者になにかあったと聞けば、
気分は良くないもの。
なので年を取ってからは、
無理に葬式に出ない不義理はしてもよいと。
長々とこんなことを書いたのは、
次のニュースを読んだから。
朝日新聞。
《葬儀参列、ドライブスルーで 焼香は窓越し 長野で導入
辻隆徳2017年12月15日18時28分》
http://www.asahi.com/articles/ASKCG6GCBKCGUOOB00X.html?iref=comtop_8_01長野県上田市の葬儀場が、
車から降りずに参列、焼香できる
「ドライブスルーシステム」を導入するという内容。
当然ながら、葬儀業界では初めてだとか。
このシステム導入の狙いは、
《身体の不自由な高齢者らが
葬儀に参列する負担を減らそうと》
いうもの。
レクスト・アイの「上田南愛昇殿」
http://lext-ai.com/?p=93喪服でなく、平服でも参列できる
という利点も記事に書かれていました。
儀式という形式も大切ですが高齢化社会。
できるだけ負担を減らし、
参列しやすい形にするサービス・設備は、
これからますます求められているのでは
ないでしょうか。
関連エントリー
《
年をとっての、「三欠く(さんかく)」。「恥かく 義理かく 人情かく」。》