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お福分け。お裾分け、懐かしい、優雅な後世に残したい言葉。

皆様、お裾分けという言葉はご存じですか?

何かどこかからモノを頂いた時、
ご近所に分けることを、言いますね。

それでは、「お福分け」は?

2011年1月10日、日刊スポーツ。
《月曜の生あくび》で、
編集委員の石井秀一さんが、
「おすそ分け」と「お福分け」について書かれています。

正月明けに1泊2日で温泉へ小旅行に出かけた、石井さん。

旅先で「どんど焼き」に出会い、地元の人から、
銀紙にくるまれた餅をさした細竹をもらったのだそう。

これをどんど焼きの火にあてて、焼いて、食べると
無病息災なのだとか。

帰り道、地元のそば屋によってどんど焼きの話をしたら、
ご主人が「あやまりましょう」と手を出してきたので、
石井さんは、
「それならば、おすそ分け、ではなくてお福分け」と
握り返したとのこと。

《お上から分け与えるのが「おすそ分け」。上下関係が色濃い。
庶民の富の分配は「お福分け」という。
 こちらは対等なおつき合いが真情である。》
と書かれています。

広辞苑第六版、
《もらいものの余分を分配すること。また、利益の一部を分配すること。》
明鏡国語辞典
《もらい物や利益の一部を他の人に分け与えること。》
デジタル大辞泉《お‐すそわけ【▽御裾分け】》
《「裾分(すそわ)け」の丁寧語。お福分け。「―にあずかる」》
http://dictionary.goo.ne.jp/leaf/jn2/31231/m0u/%E3%81%8A%E3%81%99%E3%81%9D%E3%82%8F%E3%81%91/

お裾分けは、文字通り、着物の裾を分けること。
裾の部分は余り重要な部分ではなく、端っこですが、
そうしたところを少し分けてあげる
というところから生まれた言葉のようです。

「つまらないものですが、どうぞ…」と
贈り物をするときにも、相手に負担にならないように手渡す、
日本的な気配りから生まれた表現のように思います。

デジタル大辞泉《おふく‐わけ 【▽御福分け】》、コトバンク
http://kotobank.jp/word/%E5%BE%A1%E7%A6%8F%E5%88%86%E3%81%91
コトバンク、《福分け【フクワケ】》
《祝いの品や人からもらったものを他の人に分けてやること。
また、そのもの。福渡し。お裾分(すそわ)け。おふくわけ。》
http://kotobank.jp/word/%E7%A6%8F%E5%88%86%E3%81%91

辞書には、石井さんが書かれたような
上下関係、対等な関係の
区別のニュアンスは書かれていません。

それはともかく、「お裾分け」「お福分け」とも、
相手を思いやりながらも、負担には思わせず、
幸せ、幸福を分かち合おうという、
現代、失われがちな心根を表した言葉ですね。

大切に後世に残し伝えていきたいですね。

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梅のりつくだ煮、ちりめん山椒、梅干し、西京漬、干し柿、など、
季節の保存食の作り方を紹介した本。
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