平家の落人伝説。知人の何人かは各地の平家落人集落がルーツ。落人集落巡り。

2022年5月7日、毎日新聞夕刊に
《平家は壇ノ浦で滅びず？　
「末裔」の記者　落人伝説のサト　徳島・祖谷を訪問》
https://mainichi.jp/articles/20220507/dde/041/040/018000c
との記事が掲載されていました。

今年の大河「鎌倉殿の13人」も、明日、2022年5月8日の
第18回は《壇ノ浦で舞った男》で壇ノ浦の戦いが描かれます。

記事でも書かれているように、
壇ノ浦の戦いで、安徳天皇は、
平家一門とともに、海に身を投げ、
一族は滅びたとされています。

が一方で、安徳天皇は家来とともに生き延びた
との伝説が残り、全国各地に平家の落人伝説が
残っています。

毎日新聞の記事では、
《父方が平家の落人だったと口伝されて育った
自称「末裔（まつえい）」の記者が伝説の隠れ里》
である徳島県祖谷地方を訪ねています。

なお記者のご先祖様は《富山県南砺（なんと）市の山中に潜伏。
室町時代に土地の寄進の功があって時の後小松天皇に
新たな姓を賜り、同市一帯で再興したと》のこと。

《落人の伝承地は全国に300カ所以上》で、
《九州や山陰、南西諸島などに多》と書かれています。

（と書いていながら、記事では、《大阪府能勢（のせ）町の
野間地区》を取り上げています）

おお、平家の落人伝説ですか。
実は、平家の末裔、落人の集落出身の方を
何人も知っています。

その内の一人が、愛媛県新居浜市出身の伊藤さんという方。
もともとは、そのお隣の西条市の山中にある切山地区が
ご先祖様が住んでいた地域とか。

そこには安徳天皇と五人の平家の武士が
身を隠していたと伝えられているそう。

伊藤さんのお宅には、平家の赤旗が
家宝として伝えられているとも伺いました。

また追手の追及を振り切るため、
居場所がわからないように
鳴き声をあげる鶏は飼わないとも。

ほかにも、外の集落の人とは、
交際、結婚をしないなど、
いろいろな風習が伝えられていたと。

まあそれも明治以前までの話で、
明治から下るにつれ、次第に
そうした風習は無くなっていったそうです。

他に知っているのは、
宮崎県の綾町に住んでいらした椎葉さん。

この方のご先祖様は、もともと同じ
宮崎県内の椎葉村だとか。
こちらも平家落人伝説のある村として有名ですね。

平家落人伝説
https://www.shiibakanko.jp/history/history2

こちらでは、毎年秋に、椎葉平家まつりが開かれています。
（2021年は中止）

あの弓の名手である那須与一の弟の那須大八郎宗久が、
椎名に落ち延びた平家残党を追討することを命じられ、
向かうのですが、ひっそりと暮らす平家一門の姿を見て、
あわれに思い、一門を討ち果たしたと嘘を報告。

自身はそこで暮らし、無くなった平家一族を弔う
神社を建立するなどします。

そして平家一門の鶴富姫と結ばれ、女児を授かるものの、
自身は、鎌倉幕府から鎌倉に帰ることを命じられ、
身ごもった姫を置いて、椎名の地を去ることに
なってしまいます。

こうした宿敵の間のラブロマンスがあったことを
その方から教えてもらいました。
また村には、ご自身の椎葉姓とともに、
那須姓も多いんだそうです。
（なので、地元の方は、屋号か下の名前で呼び合うとのこと）

その後で、この話を父にしたら、知っていました。

わが家の応接間の本棚には、父がファンだった
吉川英治全集があったのですが、その中に収められた
「新・平家物語」に、この椎名村のこと、鶴富姫の話が
描かれているんだそうです。

またこの作品を原作に、1972年（昭和47年）に
NHK大河ドラマで「新・平家物語」が放送されているとのこと。
（ただこの鶴富姫の話は出てこないよう）

ちなみにその後のことですが、椎葉村では、
「おつるちゃん」とのゆるキャラを作っています。

〇取引先で沖縄県の宮古島出身の人と知り合った。
　なんと宮古島にも平家落人伝説があると教えてくれました。

〇福島県いわき市の取引先で知り合った方。
　福島県では檜枝岐村が平家落人伝説で有名ですが、
　その方は、栃木県日光市の湯西川温泉のご出身。
　こちらも平家落人伝説があるんだとか。

平家の落人集落、数え方によれば340とも。

すべてといはいかないまでも、
上に上げたところには、一度は行ってみたいですね。
（湯西川温泉には泊まったこともあるが……。
　日光江戸村には行ったが、平家落人民俗資料館などには
　寄らなかった）