小池都知事の一声で都庁内でタートルネックが流行中。温活。とっくりセーター。迷信。

2022年のことになりますけれど、
12月29日、朝日新聞の記事。
《幹部そろってタートルネック　都庁に広がる不思議な光景、そのワケは》

東京都庁、特に幹部連中にタートルネック（もしくはスカーフ）が
流行中との記事です。

《出席者のほぼ全員が着た会議があったり、
慌ててユニクロで買い込む幹部職員がいたりするほど
庁内で意識が広まった。きっかけは小池百合子知事の一声だった。》《「ここ（首）を温めると体感温度が違う。風邪はひかない、
節電にも効果がつながる」「『冬のエネルギー情勢は厳しいよ』
と共感を共有していきたい」。知事が語ったのは11月18日の記者会見。》

この発言を受けて、都庁の幹部の方々は、
タートルネックを取入れたようです。

温活でよくいわれるのは、首、手首、足首の
3つ（もしくは5つ）の首を温める。

首周りをタートルネック、スカーフ、ネックウォーマーなどで
覆って温めるのは理にかなっています。

わが家も今年の冬はできるだけエアコンを使わず、
そのかわり、長くて温かい靴下、手首ウォーマー、
ネックウォーマーなどを愛用しています。

タートルネックも着ていますが、最近は、
調節ができるハイネック、クルーネックセーターと
ネックウォーマーの組合わせが多いかなー。

あと、今、ネックウォーマーの中には、
タートルネックセーターの肩から上を
切り取ったようなモデルも出ていますね。
（首だけセーター）





今ではタートルネックと呼ばれていますが、
自分が小さい頃は、「とっくりセーター」って
呼ばれていました。

若い人は、こう言われてもわからないだろうなー。
念のために「とっくり」は、日本酒をいれる
細く高くて口のすぼまっている容器です。
（徳利＝とくり）

小さい頃、家に毛糸の編み機があり、
母が様々なセーターを編んでくれたけれど、
このとっくりセーターが多かったなー。

自分だけでなく、同級生も、
小中とよく着ていたのですが、
有るとき、同じ町内の友だちが
全く着なくなりました。

理由を聞いたら、はじめは「首がチクチクするから」
なんて答えていたのですが、問い詰めると、
「とっくりセーターを着ると目が悪くなるから」と。

そう、とっくりセーターを着続けると目が悪くなる
なんて迷信がはびこっていたんですね。

大学に行くと、日本各地からクラスメートが集まっていました。
いつかは忘れましたが、このタートルネックの迷信について
話したら、「知っている」という人が多かったので、
全国的に言われていたですね。

タートルネックで思い出すのは、オードリー・ヘップバーン。
「麗しのサブリナ」なんかでさっそうと着こなしていましたね。

男性の俳優でいうと、スティーブ・マックイーンでしょうか。
「ブリット」でマックィーンが着ていたツィードジャケットと
タートルネック。
かっこよかったけれど、勇気がなくて真似できなかったなー。





タートルネックは、カウンターカルチャーの
象徴の1つだとあとで知りました。

〇マリリン・モンローの黒のタートルネック姿の写真も有名ですが、
　あの着こなしは、なかなかに難しそうですね。

そしてもう一人。黒のタートルネックといわば
アップルの創業者のひとりであるスティーブ・ジョブズ。





あの黒のタートルネックは三宅一生のデザインだったんですね。

SONYを訪れたジョブズ。
制服に感銘を受け導入を決意。
三宅一生にデザインを依頼するも
スタッフの反対にあい断念。

そのかわりに、自分の好きな黒の
タートルネックを作ってくれるよう頼んだら、
三宅一生が100着くらい作ってくれたとのこと。

以来、ずっとあのセーターを
2011年に亡くなるまで、着続けたんですね。

そんなタートルセーターがあるといいなー。








個人的に思い入れが深いのは、小さい頃母が作ってくれた
タートルセーター。（その後、ほどかれて別のセーターになった）
そしてニューヨーク、2月、バーゲンで買った
TSE(セイ)の黒のカシミアのタートルかなー。
（今は家の中だけだが、ひじにパッチをつけて現役）