SSブログ

小林一茶、「死に仕度致せ致せと桜哉」。良寛、「散る桜 残る桜も 散る桜」。

2014年3月29日、一気に気温があがり、
太陽の光も明るく、春になりました。

東京の気温は、5月下旬なみだったようです。

この陽気に、桜も開花しました。

日本橋に新しくオープンした、
コレド室町2、コレド室町3に
自転車で行ってきました。

日本銀行から三越、
そしてコレド室町2と
コレド室町3の間の道は、
江戸桜通りと名付けられ、
その道の中央通りから、昭和通りの間は、
新しく植えられた桜が咲き誇っていました。

木が若く、新しい町の雰囲気もあり、
勢いを感じました。

帰宅後、今度は、車で水元公園へ。
その土手は「水元さくら堤」と呼ばれています。

土手は八代将軍徳川吉宗公の治水事業の名残で、
江戸川の外堤防として築かれたもの。
堤の全長はおよそ3.5km。
ソメイヨシノ、山桜、八重桜など
およそ750本の桜の木々が植えられているとか。

そこを散策しました。
まだ満開ではなく、
見頃はもう少し後のようでした。

《さくら 花だより 2014》
(こちらの情報だと、園内の桜は660本、ソメイヨシノが開花。
山桜、八重桜は未開花となっています)
http://www.tokyo-park.or.jp/special/cherry/#041

大きく、古い桜の木。
花とともに、そのごつごつした樹皮や
枝ぶりを眺めていると、なぜだか、
江戸時代の二人の俳句が思い出されました。

一つは、小林一茶の「死に仕度致せ致せと桜哉」。
そしてもう一句は、良寛和尚の辞世とされる
「散る桜 残る桜も 散る桜」。

一年に一度、花をつける桜。

若い頃は、これから何度でも桜を見られる
と思っていたのですが、年を重ねるにつれ、
人生であと何度、桜を見ることができるのだろうか
と考えるようになりました。

桜の有り難みが増してきたのです。

冬を越え、春を迎え、桜を見ることができた喜び。
桜を見させてもらえてありがたいとの気持ちでしょうか。

一茶には、
「ちる花や已(すで)におのれも下り坂」との句もあります。

桜を眺めて、生より死を思うのは、やはり、
人生の下り坂を降りているからなのでしょうか。


井上ひさし氏の「小林一茶」。

完本-小林一茶 (中公文庫)


人生100年時代。孤独を楽しんだ一茶。
彼の句を通じて、人生を生きるヒントを探る。

楽しい孤独 小林一茶はなぜ辞世の句を詠まなかったのか (中公新書ラクレ 746)




nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0