まさに安物買いの銭失い。8800円の折り畳み自転車を買った知合い。ある日、遠出したら……。

「安物買いの銭失い」。

値段の安い物は、品質もそれにともなって、
悪いので、買ってもかえって損失となる
という意味ですね。

最近は、プライベートブランド、100均など、
安い物でも、かなり品質が高くなり、
上のようなコトワザ、言い回しは
通用しなくなったのかなと思ったのですが。

知合いが、



電車で遠くに出かけた時、その先で、
自転車移動できたら便利でより観光を
楽しめると考えました。

最近は、有名な観光地には、大抵、
貸し自転車があるので、自分で自転車を
持っていかなくてもそうした願いは
かなえられると思ったのですが、
すべての場所にあるわけではない。

そこでネットで軽量な
折り畳み自転車を探したのです。

そしたら驚くべきことに、
なんと1万円を下回る折り畳み自転車が
売られていたというのです。

あまりに安いので少し怪しんだのですけれど、
本来の売値は3万円ほど。

しかし丁度その時期、3月末の決算期で、
半期に一度の決算大バーゲン。

という訳で、大幅値引きをしていて、
半額以下になっていたとのことです。

注文してしばらくして配達されてきました。

思っていたほど小型軽量ではない
と思ったものの、運ぶのに苦労するほどではない。
重さは値段が高くなるほど
軽くなると聞いていたので、その点は満足。

折り畳み部分も見たところしっかりしていて、
実際に折り畳みをしたところ、
スムーズに動いたとのことです。

その次の週末、その折り畳み自転車を
かついで、電車で遠出。

現地に到着し、駅前で荷物をとき、
自転車を組み立て走り始めたといいます。

当初は調子がよかったものの、
30分ほど乗ったところ、
なんだかきしむ音が。

その都度、降りて調べるものの
原因はわかりません。

上り坂などで立ちこぎをして踏み込むと、
きしみ音が大きくなり、さらにしなりが
大きくなるよう。

本来なら1日、現地で走り回る予定だったのですが、
昼食を取った後、切り上げて戻ることに。

大きくなる音にヒヤヒヤしながら駅に戻り、
再び折りたたんで帰宅。

次の週末、遠出はせず、
自宅周辺の公園まで出かけ、
そこで音など不調の原因を探ることに。

公園に着くまでですでに音が盛大に。
公園に到着して、少し走り始めた所、
さらにそれがひどくなったとのこと。

これはさすがにおかしいと、自転車を駐めて、
ベンチの上にあげて、自転車全体を点検。

そうした所、サドルの後ろの
折り畳み気候のヒンジ部分辺りが、
なんだか少しゆがみ、もろくなっていることに
気づいたといいます。

サドルの上から手で押して、体重をかけると、
下の部分が押されてたわむ。
高級な自転車でも多少はたわむでしょうが、
そのたわみ具合が考える以上。

そして折り畳みのヒンジと少し上のヒンジ部分も
たわんでいるように見える。
なんだかひびがすぐに入りそう。

その場で開閉、折り畳みを数回繰り返したところ、
薄くなった金属部分に、薄い横線が入った感じに。

恐ろしくなって、知人は自転車に乗らず、
折りたたんで、かついで帰宅したとのことです。

帰宅後、駐車場でより詳しく調べた所、
折り畳みのヒンジ部分などに、傷があり
ひびが入っていたとのこと。

知人は、しみじみ、折れて事故を
起こす前に気づいて良かったと。

そして自転車、特に複雑で過重がかかる
折り畳み自転車は、安っぽいものはダメ
と感じたとのこと。

最低限の安全性を維持するためには、
どうしても必要な水準があり、
それにはどうしても必要なな金。

命を預けるものには慎重でありたいと
思いました。