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「星を投げる人」と「ハチドリのひとしずく」。

海岸の潮だまりなどに行くと、
見かけるのが、ヒトデです。

日本だと余り、好感を
持たれていない生き物ですね。

漢字で書くと、海星。
英語では、その形からstarfish
と呼ばれています。

ハワイに何度目かに行ったとき、
友達に付き添って、
ハワイアンジュエリーの店を訪れました。

その時にあったのが、このヒトデを
モチーフにした作品。

尋ねたら、ヒトデ=スターフィッシュは、
流れ星が地上に降りてきたものと
考えられていて、身につける時に願いを
述べると、叶うとされているとのこと。

そうヒトデは、幸運、夢が叶うなど、
ラッキーアイテムなんですね。

そんなことを思い出したのは、
2019年4月21日の
東京新聞のコラム「筆洗」に、
「星を投げる人」のエピソードが
紹介されていたからです。

元はアメリカの自然科学者
ローレン・アイズリーのエッセイです。

《老人が早朝の浜辺を散歩していると、
女の子が何かを海に向かって投げている。
「何をしているんだい」。老人が聞くと女の子は
「ヒトデを海に投げ返して助けてあげるの」と答えた
▼見れば大量のヒトデが打ち上げられている。老人は
「こんなにたくさんいるんだから、意味がないん
じゃないかな」。女の子は手につかんでいたヒトデを
老人に見せてこう言った。「でも、この一匹のヒトデに
とっては大きな意味があるわ」》

女の子ではなく、少年(若い男性)として、
語り継がれているバージョンもある。
(老人と女の子は、子ども向けに
改作された"Sara and the Starfish."による)

オリジナルのローレン・アイズリー
(Loren Eiseley )のエッセイでは、
ヒトデを投げたのは、少年ではなく
老人となっており、投げる前の
長い逡巡、葛藤が描かれています。


これを読んですぐに、頭に浮かんだのは、
「ハチドリのひとしずく」。

あなたは、こちらはご存じでしょうか。

多くの動植物が暮らす豊かな山に、
雷が落ち、山火事になります。

火は広がり、山は真っ赤に。
山にいた動物たちは、里に逃げ、
山を見つめ、途方に暮れます。

「終わりだ」「これからどうしよう…」
などと落胆し、嘆く動物たち。

しかし1匹だけ必死に消火活動を
している動物がいたのです。

ハチドリ。
世界一小さな鳥です。

動物たちは、ハチドリを笑います。
「そんなことをして何になる」
「お前のくちばしで運べる水の量じゃ、
火の粉すら消せない」。

ハチドリは静かに言い返したのです。

「私は、私の出来ることを、しているだけ」

ハチドリの行動にかかわらず、山は全焼してしまいます。
けれど、ハチドリが消火活動をしたところだけは、
焼け残り、そこには1輪の花が咲いていたのです。

他の動物たちは、そこで自分たちの
愚かさに気付き、恥じました。

自分たちこそ笑われるべきだったのだと。

動物たちは、皆で協力して山に木を植え始めます。

1輪の花しかなかった山。
そこから次第に緑が増え、
やがて、前より立派な美しい山と
なったのでした。



追記 2023年1月30日
◯このエントリーに多くのアクセスを頂いています。
 理由は不明です。
 たまにこの2つのエピソードを思い出します。



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