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おにぎりとおむすび。「森のイスキア」、佐藤初女さんのおむすび。

近所の学校が、運動会の練習をしています。
明日明後日と運動会を開くところが多いんでしょうね。

運動会というと、お昼に、家族で一緒に校庭で、
母親、祖母などが作ったご馳走を食べるという
思い出があるのですが、最近では、家族とは別で、
生徒だけ、普段の教室で給食を食べるところもあるんだそう。

校庭で食べるおにぎりが普段と違って、美味しくて、
ほおばると、なんだか力がわいて、より速く走れるような気が
したものですが、そうした思い出も昔のものかもしれません。

おにぎりと書きましたが、「おにぎり」ではなく、「おむすび」という人も多いでしょうね。

皆さんは、どちらの言葉が古いとお考えでしょうか?

様々な説がありますが、「おにぎり」の方が古いのだとか。

「おにぎり」は、もち米を蒸した強飯(こわいい)を握った“にぎりめし”が原型で、
それが、「おにぎり」と言い換えられ、さらに、もち米からうるち米で、
作られるようになったものだそう。

一方、「おむすび」は、江戸時代に身分の高い女性や大奥などで、
女性の丁寧でやさしい言葉、女房言葉として、「おにぎり」を言い換えたのが
始まりなんだそう。

《おにぎり・おむすび》
http://www.komenet.jp/_qa/kome_chishiki/onigiri.html

そう言われると、確かに「握る」より、「結ぶ」の方が、
やわらかくて、ふんわりとした感じがします。

けれど、どちらも、食べる人のことを思って、手で形作るところに、
相手に何かを与える力の源がある気がします。

そこで思い出すのが、「森のイスキア」を主宰されている
佐藤初女さんの「おむすび」。
皆さんは、ご存じでしょうか?

龍村仁 監督の映画「地球交響曲(ガイアシンフォニー)第二番」で
取り上げられ、その後、様々な本、雑誌、テレビなどで紹介されているので、
ご存じの方も多いでしょうね。

初女さんは、青森県の弘前、岩木山の麓に、憩いと安らぎの場
「森のイスキア」という、施設をたて、そこを訪れる人々に、
手作りの料理を出してもてなしています。

初女さんの作った「おむすび」を食べて、自殺を思いとどまった人もいるそう。
使っている米、梅干し、海苔などの材料は、決して特別のものではなく、
吟味されているものの、一般的なもの。

なのになぜ、そんなに食べる人の心まで変え、
生きる意欲がわいててしまうほど、力があるのでしょうか?

初女さんのおむすびは、指先ではなく手のひらを使って握るのが特徴。
けれど、それだけでそのような効果が出るとは考えられません。

「お米は生きていますから、おむすびを作るときは、つぶれないように、
お米の一粒一粒が息ができるようにと思って、そっと握ります」

一粒の米にまで、心を配る初女さんの思いが、
「おむすび」を通じて、食べる人に伝わるからでしょうか?

おむすびの祈り「森のイスキア」こころの歳時記 (集英社文庫)》(Amazon)

米という「いのち」をいただいて、自らの「いのち」をつなぐ。
食べるということは、「いのち」を移し替えることなんですね。

佐藤初女さんの本を読むと、これまで忘れていた
当たり前のことに気づかされます。

米一粒一粒、さらにすべての食材の「いのち」にまで、
思いをもって、「おむすび」や料理を作り、頂きたくなります。

「いのちの森の台所」
http://www.shueisha.co.jp/omusubi/

佐藤初女さんは、1921年10月3日のお生まれ。
先日、90歳になられたのですね。
何時までもお元気で、おむすびを握って、
多くの病んだ人に力を与えていただけますように。

2011/05/24出版。初女さんの最新刊。

いのちのことば 心の道しるべ137言》(Amazon)

佐藤初女さんを北海道で応援する「雪のイスキア」のサイト内、
《森のイスキア》
http://www.geocities.jp/yuki_no_isukia/mori2.html

初女さんのおむすび》(Amazon)


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