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コーヒー豆の自家焙煎を体験して、体感した商売人の良心。

珈琲が好きで、ちょっと高級な
スペシャリティーコーヒーを
家でエスプレッソにしたり、
ドリップにしたりして、毎日飲んでいます。

あなたは、コーヒー、お飲みになりますか。

先日、自分などより格段にコーヒー好きで、
お金も時間もかけ、経験もある人のところで、
自家焙煎を体験しました。

焙煎自体は電動の機械でやるので、
焙煎をとめるタイミング、
取り出して、冷ますのが大切なんだそう。

それよりも重視されているのが、
生の豆、生豆の状態でのハンドピック。

形の悪い物、カビがはえているもの、
また異物(小石、虫など)を一つ一つ、
焙煎機に入れる前に取り除く作業です。

一般的なコーヒー豆=コモディティコーヒーに
比べ、値段も高く、農園での選別もしっかりしている
スペシャルティーコーヒーでも、そうした不良豆は
20%ほども入っているんだそうです。

そうした豆を取り除かないと、煎りムラが出来、
コーヒーを入れたときに雑味が出たりする。
すなわち品質が下がるのだそう。

しかし、生豆の中の不良豆も重さの一部。
そうしたものを取り除けば取り除くほど、
コストが高くなる。

不良豆が多いと、販売する場合、
店のコストはあがり、もうけは
減っていくのですね。

さらにそうして取り除いて煎った後でも、
さらに中身のない豆などを取り除く。

こちらも取り除けば取り除くほど、
販売できる豆の重さは減っていく。

今回はもちろん販売目的の自家焙煎では
なかったので、容赦なく、名人は、不良豆を
取り除いていきます。

しかし、自分は、なんだかもったいなくて、
ついつい捨てる手がのびない。

それを見かねた名人は、
「最高のコーヒーを飲むためにを考えて、
悪い豆は、取り除きましょう」
とアドバイスをくれました。

そこでようやく少しずつ悪い豆を
捨てることができました。

自家焙煎のコーヒー豆を販売している所では、
こうして、不良品をどんどん取り除いて
いるんだなーと思うと、当たり前ですが、
これは良心ともうけのせめぎ合いだなと
感じました。

そんなことを名人に話したら、
その方は、販売している方では
ないのですが、次のような答えをされました。

「不良豆を取り除けば、販売できる量は減る。
しかし残った販売できる豆の質は高まります。
あの店は美味しい高品質な豆を販売している、
良心的なお店だと良い評判がたちます。
そうした信頼があるお店にはお客さんがつきます。
そう考えたら、目の前の不良豆を捨てないことこそ、
損だ、経営者としてダメだと思いませんか。
以前、私も自家焙煎のお店のご主人に、同じような
質問をして、そのように答えてもらいました」

いやー、恥ずかしい。
私は、目の前の不良豆、
販売できる豆の重さが減ることだけしか、
見えていなかったようです。

量を捨てても質は守る。
そうして人に信頼を得ていく。

これは、何も自家焙煎のコーヒー店だけではなく、
商売全般だけでなく、人としての生き方全般に
かかわる価値だと、気づかされました。

己の未熟さ、目先しか見えていない浅さを
痛感させられた出来事でした。





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