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偉い人の間違いを正す勇気。しかし実は間違いでは無いことも。

あなたは、家族、友人など親しい人が、
間違ったことを話していたら、直しますか。

多くの場合、間違いを指摘しますよね。

けれど、親しくても年上だったり、
職場の上司、それもかなり偉い人だったりすると、
間違いを指摘するのをためらいがちですよね。

先日、ある場所で、
取引先の結構えらい人がいらっしゃいました。

直接、いつも接しているその取引先の
方々は、いつにもなくピリピリしています。

そのお偉いさんは、それを察したのか、
周囲の緊張をほぐすためか、仕事とは
関係ない話を始めました。

「昔からなぜか沖縄の唄が好きで、
いろいろ聞いてきた。今では聞くだけでなく、
カラオケでも歌っている。あなたはどう?」

前にいたその会社の人に問いかけます。
それにしてもなぜ突然、仕事に関係ない、
歌、カラオケの話になるのか…。

そうしたら前にいた人が、
「沖縄の歌は、BEGIN、夏川りみさんの
歌が好きですね。」
とお偉いさんにあわせた返事。

それを受けてお偉いさんは、
「夏川りみさんの『涙そうそう』。いいよね」。
とこたえます。

なんの問題もないようですが、「涙そうそう」を
「なだそうそう」ではなく、「なみだそうそう」と
話しています。

周囲の人は、それに気付いて
ちょっとざわつきますが、
誰も指摘しません。

あなただったらどうしますか。

まあ仕事の話でも、重大なことでもないので、
このまま放置するのが、大人の対応ですかね。

で、その場はおさまり、
時間もすぎて、仕事モードに。

ある書類の右上の場所に、
決まったシールを貼らなければいけません。

参加者にはそれぞれシールが配られています。
書類には、シールを貼る場所があり、
忘れた人用に、その下には、手書きできる
場所ももうけられています。

その書類を見たお偉いさん。
「これはわかりにくいね。『ここにシールを
貼付してください』だと、下に貼る人がいないか」と。

上の方は、四角の中に上の文言が。
下は、番号を書けるマス目があり、
上と下では明らかに違います。
間違えることは少なそうですが…。

まあそれはよいとして、偉いさんは、
「貼付」を、「てんぷ」と読んでいたんですね。

「てんぷ」は「添付」。
しかし、書いてあるのは「貼付」。
こちらは「貼付(ちょうふ)」ですよね。

しかし誰も指摘する人はなし。

取引先の担当者は、
「わかりました。検討してみます」と返事。

まあここでは「貼付」の読みより、
貼り付ける場所をもっとわかりやすくする
ということなので、改めて指摘することでもないな
と思って、自分も黙っていました。

そんなこんなで、取引先での仕事から帰宅。

気になったので、「貼付」を調べたら、
「てんぷ」は本来、間違いだが、
余りにも誤用が多いので、慣用、慣例として
辞書は認めているんですね。

いや、知らなかったなー。

あの場で言わなくてよかった。

誤用が慣例として認められることって
ありますが、「貼付」もそうだったか。

言葉に関しては、寛容な態度を
とった方がいいのかもしれませんね。

〇「独壇場(どくだんじょう)」と「独擅場(どくせんじょう)」

〇NHKBSで放送されている三浦しをん原作の
 ドラマ「舟を編む 〜私、辞書つくります〜」では、
 誤用ではなく俗用としていましたね。
 (「こだわる」)
https://www.nhk.jp/p/funewoamu/ts/GZ8RQ7PNJ1/


日本人も悩む日本語 ことばの誤用はなぜ生まれるのか? (朝日新書)




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