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数十年のご近所さんがお別れに配ったのは、浅草は小桜のかりんとう。

先日、わが家のご近所さんが、
お別れの挨拶にいらっしゃいました。

数十年にわたる即かず離れず、
淡々としたお付き合い。

母は、ご近所の奥さんと、
町会の婦人会でずっと一緒で、
年中行事を行っていました。

楽しみにしていたのは
恒例の秋のバスツアー。
あちこちに出かけていましたね。

ずっとこの地で暮らすのかと

考えていたのですけれど、
引っ越すことに。

ご夫婦二人暮らしとなり、年齢も重ねたので、
心配した娘さんが、近くで暮らすことを提案。
同じマンションの隣があいたので、
そこを購入したのだとか。

そのマンションは、浅草なので、
現在の住まいから地下鉄で3駅。

環境も大きく変わるわけではないのも、
それも引っ越しを決断した理由です。

2月の末で引っ越し。
すでに少しずつ運んでいらっしゃいました。
それも、ほぼ完了。

淡々とお別れの言葉を述べられ、
「召し上がってください」と渡されたのが、
浅草の小桜のかりんとう。

もともと料亭でお客様への手土産として
渡されていたお菓子ですが、好評を得たため、
他の料亭にも広がり、かりんとう専門店となりました。

かりんとうと言えば、太くて黒いものしか
知らなかったのですけれど、ずいぶん前、
地元浅草の知人から初めていただいた時は、
細さと緑、橙、黄色と鮮やかな形と色に
まず驚かされました。

口にいれたら、甘さは控えめ。
これまでのかりんとう観を覆されました。

その可憐さ、はかない上品な感じが、
引っ越しされるご近所さんを思わせました。

「移られても近いのでまたおいでください」
「そうですね。近いのでまたお邪魔します」。

いろいろな思い出が蘇ってきました。

感情がこみあげてきたのですけれど、
なんとか抑えられ、
お互い軽い笑みで、お別れできました。



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